2025年11月12日水曜日

【講師紹介】金子一嗣氏 なぜ日本の自動運転は世界一難しいのか?

皆さん、こんにちは!😊

先日、新しく講師登録された金子一嗣氏との講演テーマに関する打合せを終えました。その内容をいち早くお知らせします。

今回、元パイオニアでカーナビゲーション、自動運転技術開発に長年携わってこられた金子一嗣氏(現:名古屋大学客員准教授・株式会社日本自車位置研究所代表取締役社長)と、最新技術の裏側について深く掘り下げたお話を伺うことができました。

テーマは「生活を支える見えない技術」🌐。私たちが普段意識しない「現在地を知る技術」の裏側に潜む、驚くべき真実が明らかになりました。


😱 なぜ日本の自動運転化は「世界一難しい」のか?

打ち合わせで最も興味深かったのは、「中国や欧米で話題となっている自動運転タクシーについて、なぜ日本で完全自動運転のタクシーが今も普及しないのか?」という問いに対する金子氏の答えです。

金子氏は「海外の自動運転タクシーが沢山報道されているのに比べて、日本の自動運転が遅れているように感じているかもしれませんが、日本の自動運転技術は、決して技術的には欧米や中国に劣っているわけではない。むしろ進んでいる。」と断言しつつ、自動運転のメリットのひとつである事故率低減という側面から分かりやすく以下の2点で語っていただきました。

1.🇯🇵 日本は元々、事故率が低い:

他国と比べると、日本人の多くのドライバーが几帳面に運転するため、そもそも人間の運転による事故率が既に低い。そのため、日本国内で自動運転によってさらに事故率を下げるには、極めて高い自動運転技術レベルが求められることになるので、事故率の高い国々よりも自動運転導入のハードルが非常に高いといえます。

2.👨‍👩‍👧‍👦 日本の生活道路の複雑性:

特に「夕方の商店街」に代表されるような、道幅が狭く、自動車、歩行者、自転車、バイク、キックボードなどが多く入がり乱れた日本の生活道路環境下での自動運転は、ただでさえ難しい。さらに、他の交通に注意して街中の道路を歩く普通の歩行者の行動パターンと、買い物に夢中になって視線も心も商品に気を取られている歩行者の特異な行動パターンとを、自動運転車両のAIが適切に判断するのもさらに難しいとのこと。日本独特のインフラ道路環境や生活文化が、自動運転の大きな壁になっているそうです。🧱


🛰️ 「間違いだらけのローカライゼーション」と正しい知識

金子氏の専門であるローカライゼーション技術(位置推定)についても、目から鱗の話を伺いました。カーナビやドローンが正確な位置を算出するためには、スマホに搭載されている一般的なGPS(1秒に1回しか位置推定を更新しない精度)だけでは不十分で、ミサイルに搭載されているようなジャイロセンサーや加速度センサーを組み合わせた高度な技術が組み込まれているとのこと。

私たちが「当たり前」と感じている位置情報機能の裏には、その位置精度の必要度合いによって、数センチの誤差も許されない超精密な技術と、防衛技術にも採用されているほどの最先端の技術が応用されていたのです。🛡️


💡 地域社会の課題解決へ!現実的なDXの着眼点

金子氏のお話は悲観的なものばかりではありませんでした。日本の独特の環境や生活習慣を踏まえた上で、「できるところから始める」具体的な解決策を提案されています。

例えば、

  • 🚌 バス交通の自動化:決められたルート、時間で運行する定時定路線バスは、決められた限定道路と信号機との連携を行うことで、比較的早期に自動運転を実現できる可能性が高いので、運転手不足に悩む公共交通の移動課題解決に有望です。特に高齢化・過疎化に悩む地方においては、免許返納後の暮らしの足として自動運転サービスの導入が大きなメリットにもなります。
  • 🏥 限定エリアでの運用:病院、介護施設、工場など、走行エリアを限定した自動運転を導入することで、技術の恩恵をいち早く享受できます。企業誘致(特に工場)をお考えの自治体においては、工場建設時点から「駅前工場」間の「限定エリア交通」を計画することで、技術的にも(公的資金活用の面からも)より容易に自動運転化を促進できます。

今回の打ち合わせを通じて、この講演は未来志向の経営者地方自治体・金融機関のご担当者にとって、技術の現状を正しく理解し、事業への具体的なヒントを得る絶好の機会となると確信しました。ぜひ、この貴重な学びの機会をご検討ください!

詳しいプロフィールは、👉こちらからどうぞ! 講演依頼、インターネットセミナーのお問い合わせは、👉こちらまで!📧

お気軽にご相談ください!📧😊

#自動運転 #ローカライゼーション #日本の課題 #DX推進 #技術革新 #中小企業経営 #金子一嗣 #講演依頼 #企業研修

0 件のコメント:

コメントを投稿